2008年度前期 応用数理工学特論

 題目 :   線形計算とハイパフォーマンスコンピューティング
 対象学生:  計算理工学専攻 博士前期課程大学院生(M1・M2)
 学期:    2008年度前期
 曜日・時限: 木曜日・2限(10:30 - 12:00)
 講義室:   3号館342号講義室
 講師:    山本有作



 ・期末発表おつかれさまでした。大変充実した発表が多かったと思います。発表のスライドを「期末発表のページ」に掲載しました。今回の授業で学んだ内容を,皆さんが今後の研究に活用されることを期待します。(7/18)
 ・第12週の授業で使ったスライドを載せました。(7/18)
 ・打田裕樹君,山家慎一朗君による第10週の授業ノートを掲載しました。作成をありがとうございました。(7/2)
 ・第11週の授業で使ったスライドを載せました。(6/30)
 ・期末発表について,各グループの発表日とテーマを掲載しました。下記「シラバス」中の「期末発表について」を見てください。(6/30)
 ・高橋一樹君,近藤祐史君による第6週の授業ノートを掲載しました。作成をありがとうございました。(6/24)
 ・山本雅文君,中村翔太郎君による第8週の授業ノートを掲載しました。作成をありがとうございました。(6/23)
 ・第10週の授業で使ったスライドを載せました。(6/20)
 ・「期末発表について」を掲載しました。次回の講義までに,各グループのテーマを決めておいてください。(6/19)
 ・第1回レポートの課題を「シラバス」の項に掲載しました。締め切りは6月26日です。なお,問題1(2)において,文中の式に誤りがありました。すみませんが,「Y=AX」を「Y=XA」と直してください。なお,本ページに掲載したのは訂正版です。(6/5)
 ・第7週の授業で使ったスライドを載せました。(6/5)
 ・第6週の授業で使ったスライドを載せました。(5/29)
 ・永井徹郎君,横田昌吾君による第4週の授業ノートを掲載しました。作成をありがとうございました。(5/23)
 ・廣田悠輔君,程飛君による第3週の授業ノートを掲載しました。作成をありがとうございました。(5/23)
 ・第5週の授業で使ったスライドを載せました。(5/23)
 ・鈴木綾華さん,早戸拓也君による第2週の授業ノートを掲載しました。作成をありがとうございました。(5/8)
 ・第4週の授業で使ったスライドを載せました。(5/8)
 ・第3週の授業で使ったスライドを載せました。(5/1)
 ・澤田賢吾君,澤藤俊平君による第1週の授業ノートを「シラバス」の項に掲載しました。作成をありがとうございました。(4/30)
 ・第2週の授業で使ったスライドを載せました。(4/24)
 ・第1週の授業で使ったスライドを載せました。下記の「シラバス」の項からダウンロードしてください。(4/17)


授業の概略

 科学・工学におけるシミュレーションでは,計算が大規模・複雑化しつつあり,これを実用的な時間で行うために並列計算をはじめとするハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)技術が重要となっている。本講義ではHPC技術の基礎を,特に科学技術計算で重要な線形計算に焦点を当てて学ぶ。


目標

 ・最新の計算機で大規模な計算を高速に行うための技法について学ぶ。
 ・線形計算のための高速アルゴリズムについて学ぶ。


授業スケジュールと内容

 下記の「シラバス」の項を参照してください。


講義ノート

 ・授業の復習をしやすくするため,毎回2人の方に講義ノートの作成をお願いします。担当者は毎回授業の初めに募りますので,ぜひ積極的に手を挙げてください。
 ・ノート作成は,できればLaTeXで,無理ならばテキスト形式あるいはMicrosoft Word形式でお願いします。テキストあるいはWordの場合,数式部分は手書きでかまいません。
 ・講義で使ったスライドや過去の授業ノートは自由に使ってかまいませんので,わかりやすいノートを作ってください。
 ・作成したノートは,授業後1週間以内に3号館南479号室に,あるいはメールで提出してください。
 ・ノートは,こちらで補足を加えてから,このページの「シラバス」の項に掲載します。


スーパーコンピューティング実習との連携

 ・この講義を受ける人で,OpenMP,MPIを使ったことがない人は,できるだけ石井克哉教授担当の講義「計算科学フロンティア特別講義: 並列計算特論」(5/7開講)も受講してください。
 ・これにより,OpenMP/MPIの使い方が学べるとともに,情報連携基盤センターのスーパーコンピュータのアカウントが発行され,この講義で学んだ並列計算のアルゴリズムなどを実地に試せるようになります。


成績評価

 ・成績は,レポートと期末発表により評価します。
 ・レポートは2回出題します。提出は3号館南479号室まで,あるいはメールでお願いします。なお,講義ノート作成の担当は,レポート提出1回分と見なします。
 ・期末発表は,最後の2回の授業を使って行います。2〜3人で1つのグループとなり,論文を読んでまとめて発表するか,あるいは講義で勉強したことをもとに自分たちで数値実験を行った結果を発表してください。時間は1グループあたり20分程度の予定です。


参考書

 ・J. W. Demmel: "Applied Numerical Linear Algebra", SIAM, 1997.
 ・G. H. Golub and C. F. van Loan: "Matrix Computations", 3rd Edition, Johns Hopkins Univ. Press, 1996.
 ・K. R. Wadleigh and I. L. Crawford: "Software Optimization for high Performance Computing", Prentice-Hall, 2000.
 ・B. Wilkinson and M. Allen: "Parallel Programming: Techniques and Applications Using Network of Workstations and Parallel Computers", Prentice-Hall, 1999.


リンク

 ・LAPACK (Linear Algebra PACKage)
 ・ATLAS (Automatically Tuned Linear Algebra Software)
 ・スーパーコンピュータ HPC2500 利用案内 (名古屋大学 情報連携基盤センター)


連絡先

 計算理工学専攻 張研究室 山本有作
 居室: 工学部3号館南479号室
 Email: yamamoto@na.cse.nagoya-u.ac.jp
 内線: 5380


シラバス

 日時  テーマ  内容  授業ノート・レポート等 
 第1週
 4/17 
 単体プロセッサ上での高性能計算  ・計算機のメモリ階層
 ・基本的な高性能化手法
 ・Basic Linear Algebra Subprograms(BLAS)
 ・Strassenのアルゴリズム
 ・シラバス
 ・スライド
 ・授業ノート
  (澤田賢吾君,澤藤俊平君担当)
 第2週
 4/24 
 並列計算機による高性能計算  ・共有メモリ型並列計算機
 ・分散メモリ型並列計算機
 ・Foxのアルゴリズム
 ・アルゴリズムの性能予測
 ・スライド
 ・授業ノート
  (鈴木綾華さん,早戸拓也君担当)
 第3週
 5/1 
 連立一次方程式の高性能解法
 (密行列の場合)
 ・LU分解
 ・LU分解のブロック化
 ・LU分解の並列化
 ・通信時間の隠蔽
 ・スライド
 ・授業ノート
  (廣田悠輔君,程飛君担当)
 第4週
 5/8 
 連立一次方程式の高性能解法
 (疎行列の場合)
 ・疎行列のコレスキー分解
 ・フィルインとオーダリング
 ・シンボリック分解
 ・消去木と消去演算の並列性
 ・スライド
 ・授業ノート
  (永井徹郎君,横田昌吾君担当)
 第5週
 5/15 
 出張のため休講  
 第6週
 5/22 
 固有値計算の高性能化手法
 (非対称行列の場合 I)
 ・固有値問題の分類
 ・ハウスホルダー変換とQR分解
 ・ハウスホルダー変換によるヘッセンベルグ行列への変形
 ・スライド
 ・授業ノート
  (高橋一樹君,近藤祐史君担当)
 第7週
 5/29 
 固有値計算の高性能化手法
 (非対称行列の場合 II)
 ・QR法
 ・ダブルシフトQR法
 ・マルチシフトQR法
 ・スライド
 第8週
 6/5 
 固有値計算の高性能化手法
 (対称行列の場合 I)
 ・ハウスホルダー変換による三重対角化
 ・ハウスホルダー変換のブロック化
 ・ハウスホルダー変換の並列化
 ・スライド
 ・授業ノート
  (山本雅文君,中村翔太郎君担当)
 ・第1回レポート課題
 第9週
 6/12 
 演習  ・OpenMP/MPIによる行列計算のプログラミング演習
 ・10:30 - 12:00
  情報メディア教育センター(7号館)4階端末室A
 注意事項は6/5のスライド参照
 第10週
 6/19 
 固有値計算の高性能化手法
 (対称行列の場合 II)
 ・三重対角行列に対するQR法
 ・三重対角行列に対するQR法の並列化
 ・分割統治法
 ・スライド
 ・授業ノート
  (打田裕樹君,山家慎一朗君担当)
 第11週
 6/26 
 高速フーリエ変換の高性能化手法  ・高速フーリエ変換のアルゴリズム
 ・高速フーリエ変換の並列化
 ・階層メモリ向けの最適化
 ・スライド
 第12週
 7/3 
 高性能計算に関する最新トピックス  ・シングルチップ超並列プロセッサ
 ・性能自動チューニング
 ・スライド
 第13週
 7/10 
 期末発表 (I)  ・6グループが発表の予定 ・期末発表について
 第14週
 7/17 
 期末発表 (II)  ・同上 






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