数理モデリング論
日時:
講義室:
講師: 山本有作
授業の目標及び期待される学習効果
偏微分方程式によるモデル化を中心とした数理モデル化の基礎的技法,及びモデル化の
結果得られる連立一次方程式や行列の固有値問題の高速な解法を学ぶ。これにより,
大規模シミュレーションを行う基礎を身に付ける。
授業の内容
計算科学のための大規模シミュレーションを行うにあたっては、現象のモデル化とともに、
モデル化の結果得られる方程式を高速に解くアルゴリズムが重要である。本講義では、
基本的な物理現象を題材として、偏微分方程式による数理モデル化の基礎的技法を論じる。
また、モデル化により得られる大規模連立一次方程式や行列の固有値問題を解くための
高性能アルゴリズムと、並列計算機をはじめとする高性能計算機上でそれらを高速に実装
するための種々のハイパフォーマンスコンピューティングの技法についても講述する。
具体的には,以下の内容について,全15回の授業を行う。最後の期末発表では,受講者が
2〜3人でグループとなり,講義で学んだ内容を実際に応用して数値計算を行った結果を
発表してもらう。
講義の時間構成を以下に示す。
1. 単体プロセッサ上での高性能計算(1回)
2. 並列計算機による高性能計算(1回)
3. 偏微分方程式によるモデリングI(境界値問題)(1回)
4. 連立一次方程式の高速解法(密行列の場合)(1回)
5. 連立一次方程式の高速解法(疎行列の場合)(2回)
6. 偏微分方程式によるモデリングII(固有値問題)(1回)
7. 行列の固有値問題の高速解法(非対称行列の場合)(2回)
8. 行列の固有値問題の高速解法(対称行列の場合)(2回)
9. 高速フーリエ変換とその応用(1回)
10. 高性能計算に関する最新トピックス(1回)
11. 期末発表(2回)
成績評価の方法と採点基準
講義内で実施する期末発表およびレポートの結果を総合評価し,評価が60点以上のものを
合格とする。
連絡先
情報知能学専攻 CS53研究室 山本有作
居室: 工学部本館C3-201-1室
Email: yamamoto@cs.kobe-u.ac.jp
内線: 6342
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